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「セキュリティオペレーション」から「セキュリティリーダーシップ」へ:Sophos CISO Advantage

Rob Harrison

長年にわたり、サイバーセキュリティの進歩はイノベーションによって測られてきました。つまり、より迅速な検知、より効果的な対応、より高度な自動化、という技術革新です。しかし、実際の成果は技術的進歩のペースに追いついていません。

技術的進歩と実際の成果との間に生じているこのギャップが、「支出の増大」という、予想通りの反応を引き起こしています。グローバルなセキュリティ/リスク管理への支出は年間 2,000 億ドルを超えて過去最高を記録し、2026 年には 2,400 億ドルに達する見込みです (Gartner)。ある意味、これが問題を悪化させています。サイバーセキュリティツールへの投資増加は、必ずしも制御の回復やリスクの低減につながらず、複雑さが増しただけでした。一方で、侵害の頻度、コスト、組織への影響は増大し続けています。
問題は、イノベーションや投資が足りないことではありません。組織全体における戦略、透明性、そしてリーダーシップの欠如こそが真の問題です。

市場全体を見渡すと、優れたテクノロジースタックを持つ組織であっても、セキュリティコントロールの有効性やリスクの変遷を理解できず、経営陣、規制当局、保険会社に対して自社のセキュリティポスチャを明確に説明できない状況に陥っています。

これこそが「サイバーセキュリティ格差」と呼ばれるものの正体です。この格差は大企業と中小企業の間だけでなく、十分な資金力がありながらも、効果的なガバナンスや意思決定を欠いている組織の内部にも存在します。

こうした市場の失敗は、サイバーセキュリティ分野のリーダーシップ不足によってさらに悪化しており、世界中で CISO (最高情報セキュリティ責任者) を擁する組織は 1 万社に 1 社に過ぎません (Cybersecurity Ventures)。ほとんどの組織には、効果的なサイバーセキュリティプログラムを実行するための戦略的リーダーシップが欠けています。一方で、CISO を擁する組織であっても、サードパーティやさらにその下流の「Nthパーティー」のリスクが渦巻く脅威環境に置かれており、そこでは全体のレジリエンスは、最も脆弱な部分と同じ強さしか持ち得ません。

十分な対策が提供されてこなかった市場と進化し続ける業界

スタンドアロン製品から Managed Detection and Response (MDR) への移行は、単にサービスレイヤーを追加することだけが目的ではありませんでした。それは、ほとんどの組織が自力でセキュリティオペレーションを効果的に実行するためのリソースやスキルを持ち合わせていない、という認識に基づいていました。正しく機能する MDR は、自動化、脅威インテリジェンス、そして Sophos Central のような統合プラットフォームに支えられ、深く広がりのある SecOps の能力を組織にもたらします。この転換は、実際の成果を実質的に向上させました。

しかし、たとえ 24 時間 365 日体制の検知・対応が実現されても、多くの組織は依然として上流工程の課題に苦慮しています。進化し続けるコンプライアンスフレームワークを、どう効果的に管理すべきか?何を最優先に取り組むべきか?自社のリスクプロファイルにとって最も重要なコントロールはどれか?時間の経過とともに、改善していることをどう証明するか?セキュリティ活動をビジネスの意思決定にどう結びつけるか?このツール、あるいはセキュリティ支出全体の ROI は何か?

ソフォスの調査によると、組織の 38% が既知のセキュリティギャップを放置していたためにランサムウェア攻撃の被害に遭っており、また攻撃の 32% はパッチが適用されていない脆弱性の悪用から始まっています (ソフォス)。

業界はこれまでに、運用を大規模展開する方法は習得しました。そして今は、戦略を大規模展開する方法を学ぶ段階です。

Sophos CISO Advantage のご紹介

セキュリティテクノロジーは、かつてないほど強力になっています。MDR、XDR、次世代 SIEM は、脅威の検知と封じ込めの速度を劇的に変えました。しかし、テクノロジーと運用だけでは、効果的なセキュリティプログラムを構築することはできません。

戦略がなければ、組織は活動と成果を混同してしまいます。優先順位付けに苦慮し、進捗を実証できず、リスクを適切に伝達して情報に基づいた意思決定を支えることも困難になります。戦略こそが、防御、検知、対処、そして長期的なリスク低減のループを完結させる鍵となります。

Sophos CISO Advantage は、そのギャップを埋めます。

Sophos CISO Advantage は、世界トップクラスの CISO の知識と意思決定フレームワークを大規模に普及させるために構築された、新たなカテゴリーのセキュリティソリューションです。Sophos Central に統合されたテクノロジー、エージェント型 AI、能動的な脅威インテリジェンス、そしてソフォスの広範かつグローバルなマネージドサービスプロバイダーのネットワークを通じて提供される信頼できるアナリストの専門知識を組み合わせています。

ソフォスはこのビジョンの実現を加速させるため、継続的なコントロール検証とリスク保証の先駆者である Arco Cyber を買収しました。Arco Cyber の機能は、コントロールがいかに実際のリスクを低減しているかを継続的に評価し、その知見を経営陣向けの報告に変換することで、Sophos CISO Advantage を強力に支えます。

今日の組織は、NIST CSF や NIS2 といった複数の業界基準や国内外の枠組みに照らして、自社のセキュリティポスチャを評価するという複雑な課題に直面しています。Sophos CISO Advantage は、コントロールとリスク測定をこれらの基準に適合させることで、この課題を解消します。エージェント型 AI と自動化を活用する CISO Advantage は、セキュリティギャップを迅速に特定してリスクを事前に軽減し、自信を持ってコンプライアンスを実証できるようにします。変化がリアルタイムで反映される継続的な評価により、「絶え間ない改善」という理想の組織文化を実現します。

このアプローチは、市場の失敗に直接対処するものです。Arco Cyber のデータによれば、侵害の 90% は既存の防御策のギャップに起因しており、サイバー保険請求の 40% はポリシー要件への不適合を理由に拒否されています。

CISO を擁する組織にとって、Sophos CISO Advantage はリスク管理、コントロールの検証、進捗報告をより効率的かつ統合的に行う手段となります。CISO が不在の組織には、実際の環境に基づいた実践的なセキュリティリーダーシップをサービスとして提供します。

目標は、単に「安全だと感じる」ことではありません。セキュリティの成果を自ら「コントロール」することにあります。

MSP と MSSP によって増幅される効果

MDR が「セキュリティオペレーションはサービスを介することで最も効果的的に拡張できる」と証明したように、セキュリティリーダーシップはパートナーを通じてこそ効果的に拡張されます。

MSP および MSSP は、すでにテクノロジー、運用、そして信頼の交差点に位置する重要な存在となっています。Sophos CISO Advantage は、運用負荷を増大させることなく、これらパートナーの役割をガバナンス、コンプライアンス、リスク管理の領域まで拡張できるよう支援します。

AI を活用した保証と、経営陣向けの明確なレポート機能により、ソフォスパートナーは、本来であれば十分な体制を持てない組織に対しても、CISO レベルの成果を提供し、戦略を具体的なアクションへと変えることができます。

コントロールの奪還

サイバーセキュリティの次なるフェーズは、機能だけで定義されるものではありません。それは、確かなガバナンスと人間の判断を中核に据えながら、AI のスピードと規模で「測定可能な成果」を誰が提供できるかによって決まるでしょう。

MDR は運用を大規模展開する手法を業界に示しました。ソフォスは Sophos CISO Advantage を通じて、次のレイヤーである「セキュリティ戦略そのもの」の展開に注力しています。

Sophos CISO Advantage はこれから、お客様とパートナーの皆様に大きな成果をもたらすことでしょう。詳細については、サービス開始が近づきましたら改めてご案内いたします。ぜひご注目ください。