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2026 年におけるサイバーセキュリティの信頼の実態

最新のソフォスの調査により、サイバーセキュリティベンダーを完全に信頼していると回答した IT リーダーは、わずか 5% にとどまることが明らかに

Jon Munshaw

組織がサイバーセキュリティベンダーを選定する際には、人材、データ、収益といった重要な運用面のレジリエンスを、ベンダーに委ねることになります。

しかし、ソフォスの最新調査によると、このように高い依存関係にあるにもかかわらず、多くの組織が、セキュリティ確保のために依存しているベンダーを十分に信頼していない実態が明らかになっています。

ソフォスは、サイバーセキュリティベンダーに対する信頼の実態を把握するため、独立した調査会社に委託し、17 か国 5,000 人の IT およびセキュリティ意思決定者を対象としたグローバル調査を実施しました。本調査は、サイバーセキュリティ分野に特化した調査会社である Vanson Bourne によって実施され、サイバーセキュリティの購入者とベンダー間における信頼がどのように構築され、またどのように損なわれているのかについて、統計的に有意かつ実務に即した示唆を提供しています。

主な調査結果:

信頼の欠如:自身と自社の両方がサイバーセキュリティベンダーを全面的に信頼していると回答した IT リーダーは、わずか 5% にとどまっています。

信頼は、裏付けとなる実証データによって築かれる:IT 部門および経営幹部は、検証可能なサイバーセキュリティ成熟度の証跡こそが、信頼性を示す最も重要な指標であるという点で一致しています。

ベンダーの信頼性を評価することは依然として困難:79% の組織が、新規のサイバーセキュリティプロバイダーの信頼性を評価することは難しいと感じており、さらに 62% の組織が既存ベンダーについても同様に難しいと感じています。

回答者は、ベンダーへの信頼を低下させる要因としていくつかの点を挙げており、その中でも特に多かったのが、ベンダーが提供する情報が事実に基づいていない、あるいは十分に詳細でないという点でした。

この信頼の欠如がもたらす結果:回答者の 51% は、信頼の欠如により、自社が重大なサイバーインシデントに見舞われる可能性が高まるのではないかという不安につながっていると回答しています。

実務担当者と経営幹部の間では見解が一致していないことが多い:回答者の 78% が、自社のサイバーセキュリティベンダーの信頼性について、IT 部門と経営幹部や取締役会の間で見解が異なると回答しています。

ソフォスの調査に回答した企業の 3 分の 1 近くが、この意見の相違は「頻繁」と回答しています。

この調査結果はいつでもご覧いただけます。レポートをこちらから入手してください。

サイバーセキュリティベンダーへの信頼は低い水準にとどまっている

自身と自社の両方がサイバーセキュリティベンダーを全面的に信頼していると回答した IT リーダーは、わずか 5% にとどまっています。

サイバーセキュリティベンダーにネットワークの保護と業務継続性を委ねる上で、信頼は極めて重要な要素です。サイバーセキュリティプロバイダーは、夜間や週末、IT チームメンバーの休暇中でも、24 時間体制でお客様のビジネスを保護します。中小企業では、専任の IT スタッフさえいない場合があり、導入しているサイバーセキュリティ製品やサービスが、自社の一員のような役割を担うこともあります。

組織が誰を信頼すべきかを判断する以前に、さらに根本的な課題に直面しています。それは、そもそもベンダーの信頼性そのものを適切に評価することです。

調査によると、回答者の 79% が、新規のサイバーセキュリティベンダーやパートナーの信頼性を評価することは難しいと感じており、多くの組織が製品の比較、主張内容の検証、さらには候補となるプロバイダーが実際に自社を保護できるのかを見極めることに苦労している実態が明らかになっています。さらに回答者の 62% が、すでに取引のあるベンダーの信頼性を評価するのにも苦労していると回答しており、契約後も信頼の問題が解消されないことを示しています。

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回答者は、信頼を評価するときの障壁をいくつか指摘していますが、それらの多くは透明性に関係しています。多くの組織が、ベンダーの主張を正しく理解したり、技術的な詳細を評価したり、確信を持って意思決定を行うために必要な情報を見つけたりすることに苦労しています。

半数近く (47%) が、ベンダーが提供する情報が事実に基づかない、あるいは詳細ではないと回答し、45% が情報を解釈または理解することが困難だと感じています。さらに、43% がベンダーを効果的に評価するためのスキルや知識が不足していると認め、41% が矛盾する情報に遭遇し、38% が必要な情報を見つけるのに苦労しています。

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従業員 250 名未満の中小企業と 1,000 名以上の大企業との間で最も大きな違いとして挙げられるのは、中小企業の方がベンダーの信頼性を適切に評価するために必要なスキルや知識が不足している傾向が強い点です。この課題を挙げた割合は、大企業の回答者と比べて中小企業の方が 8% 高くなっています。

信頼の欠如がもたらす結果

本調査は、セキュリティベンダーと顧客の間における信頼の欠如が、さまざまな側面において重大な影響を及ぼす課題であることを定量的に示しています。サイバーセキュリティベンダーを全面的に信頼できない影響について質問したところ、回答者は感情的な影響と業務面での影響が混在していると指摘しました。

51% が、重大なサイバーインシデントが発生する懸念が高まると回答しています。

45% が、結果としてベンダーの切り替えを検討する可能性が高まる回答しています。 これは多くの組織にとってコストがかかり、業務にも大きな影響を及ぼすプロセスです。

42% が、監視要件が増大すると認識しています。

41% が、サイバーセキュリティポスチャに関する安心感が低下したと報告しています。

38% が、自分または組織が誤ったベンダーを選択したのではないかと懸念しています。

これらの影響は、すでに IT およびサイバーセキュリティチームに課されている運用負荷をさらに増大させる要因となっています。

IT 部門と経営幹部の評価の食い違い

もう一つの重要な課題は、日常的にサイバーセキュリティツールを利用する現場担当者と、契約の最終承認を行う意思決定者との間に生じる認識のズレです。回答者の 78% が、サイバーセキュリティ ベンダーの信頼性について、ITチームと経営幹部チームまたは取締役会の間で意見が異なると回答し、ほぼ 3 分の 1 が、これらの意見の相違は「頻繁に発生する」と回答しています。

回答者は、上級管理職が購入の決定に依然として強く関与していると回答しています。取締役会や経営幹部がサイバーセキュリティ製品の購入決定に関与していないと回答した組織はわずか 1% でした。

サイバーセキュリティ企業が信頼を構築する方法

回答者は、透明性が高く、根拠に基づいたセキュリティの取り組みこそが、信頼構築のために重要であることを示しています。組織は、透明性、明確さ、根拠に基づくセキュリティの取り組みを通じて信頼を醸成できるベンダーを求めています。

経営幹部と IT 部門の両方ともに、「サイバーセキュリティ成熟度を示す検証可能な証跡」が、サイバーセキュリティベンダーへの信頼を左右する最も重要な要因としてあげています。これらの検証可能な証跡のタイプには、バグ報奨金プログラム、公開しているトラストセンター、自社製品の脆弱性とその対応内容を詳述したアドバイザリ、第三者評価、各種認証などが含まれます。

「インシデント発生時および情報開示時における透明性と迅速なコミュニケーション」も、経営幹部にとっては第 2 位、IT 部門にとっては第 3 位の重要な要因として位置付けられました。

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お客様とパートナーの信頼に応えるソフォスの取り組み

信頼とは押し付けるものではなく、培うものだとソフォスは考えています。だからこそ、日々、透明性と誠実性を重視しながら、セキュリティやプライバシーの保護に取り組んでいます。

ソフォスの取り組みの中心にあるのは、Sophos Trust Center です。ここでは、セキュリティアドバイザリの公開、製品の脆弱性とその対応内容の明示、コンプライアンス体制の説明、お客様データの保護方法についての情報を提供しています。

この透明性は、Sophos X‑Ops による Pacific Rim の調査にも表れており、中国を拠点とするサイバー攻撃グループによる 5 年間にわたる活動を公表するとともに、戦術、手法、手順 (TTP)、侵害の痕跡 (IOC)、組織全体のレジリエンス強化に役立つ防御ガイダンスを詳細に共有しています。

高度な国家支援型の攻撃活動を明らかにし、政府機関や他ベンダーと連携しつつ、自社の強みだけでなく弱みについても率直に開示することで、ソフォスは、信頼とは誠実さ、説明責任、デジタルエコシステム全体を守るという継続的な取り組みによって日々築かれるものであることを示しています。

詳細情報

信頼の確立に向けた当社の取り組みや、ソフォスの信頼性評価に役立つ各種リソースの詳細については、Trust Center にアクセスするか、ソフォスのパートナーまたはソフォス営業部までお問い合わせください。

これらの調査結果を PDF 形式でご覧いただくには、こちらからレポートにアクセスしてください。